Vol.184


キーワード: テクニカルライティング テクニカルライター マニュアル

テクニカルライティングって…?

「テクニカルライティング」という言葉を聞いたことがありますか?

「聞いたことがない」という方が多いかと思います。
なんだか専門用語のような感じがするかもしれませんが、実はとても身近な所に使われています。
例えば、家電製品やソフトウェアに付属している取扱説明書やFAQは、この「テクニカルライティング」の技術を使って書かれています。
テクニカルライティングとは、技術や使用方法などを、読み手や目的に合わせて、わかりやすく伝えるライティング技術のことです。

テクニカルライティングに必要な要素


テクニカルライティングの考え方についてもう少し具体的に解説します。
テクニカルライティングにおいて、以下の要素を考慮した文章を書くことが重要です。


・Effectiveness(必要な情報を正しく得られる)
・Efficiency(効率よく理解できる)
・Satisfaction(不快感がなく、肯定的に受け止められる)

出典:ユーザビリティの定義 (ISO 9241-11)


そして、これらの要素を考慮した文章を書くために、以下のような工夫をしています。


・対象を知る
 →製品の知識を深め、使用シーンや用途を考える。
・読み手の視点に立つ
 →読み手の立場で、わかりやすい表現を考える。
・情報を構造化する
 →より理解しやすい構成を考える。



…と、これだけ言われても難しく聞こえてしまうかもしれません。
一言でまとめると、「読み手のことを考えてわかりやすく書く」ということが、テクニカルライティングに必要な要素です。

テクニカルライティングって…?
テクニカルライティングって…?

テクニカルライティングの考え方についてもう少し具体的に解説します。
テクニカルライティングにおいて、以下の要素を考慮した文章を書くことが重要です。


・Effectiveness(必要な情報を正しく得られる)
・Efficiency(効率よく理解できる)
・Satisfaction(不快感がなく、肯定的に受け止められる)

出典:ユーザビリティの定義 (ISO 9241-11)


そして、これらの要素を考慮した文章を書くために、以下のような工夫をしています。


・対象を知る
 →製品の知識を深め、使用シーンや用途を考える。
・読み手の視点に立つ
 →読み手の立場で、わかりやすい表現を考える。
・情報を構造化する
 →より理解しやすい構成を考える。



…と、これだけ言われても難しく聞こえてしまうかもしれません。
一言でまとめると、「読み手のことを考えてわかりやすく書く」ということが、テクニカルライティングに必要な要素です。

テクニカルライターとライターの違い


テクニカルライティングの技術を使って仕事をしている人を、テクニカルライターと言います。
では、テクニカルライターとライター(ここではWebや雑誌などの記事を書いている方とします)の仕事は、なにが違うのでしょうか?

大まかにまとめると、以下のようになります。


テクニカルライターライター
仕事 企業の業務マニュアルや製品の説明書などの文章を執筆する 雑誌やWebサイトなどの媒体に掲載される記事を作成する
役割 専門的な技術に関する文章を書く
→事実を正確に書く
依頼された企画内容に合った文章を書く
→情緒的に書く

専門的な技術を読み手にとってわかりやすく伝えること、つまり、わかりやすいマニュアルを作ることがテクニカルライターの仕事なのです。

テクニカルライティングって…わかりやすい!


テクニカルライティングを駆使した文がどのようなものか、実際に見てみるとわかりやすいかと思います。
「スマホのカメラで写真を撮りたい人に向けて、写真の撮り方を説明してください」と言われたらどのように説明しますか?


まずはカメラのマークを押して、シャッターを押したら撮れます。



スマホの操作に慣れている人には、これでも伝わるかもしれません。
しかし、この説明ではわからない人もいるでしょう。
「カメラのマークってどこにあるの?」
「押すって言っても…軽く押すの?長押しするの?」
「シャッターってどれ?」
…などと言われてしまいそうです。

では、テクニカルライティングの要素を入れて、書き直してみましょう。


①ホーム画面の右下にあるカメラアイコンをタップします。
②シャッターボタンをタップします。
③写真が自動的に保存されます。

①ホーム画面の右下にあるカメラアイコンをタップします。
※画面を軽く押すことをタップと言います。

②シャッターボタンをタップします。

③写真が自動的に保存されます。

①ホーム画面の右下にあるカメラアイコンをタップします。

①ホーム画面の右下にあるカメラアイコンをタップします。
※画面を軽く押すことをタップと言います。

②シャッターボタンをタップします。

②シャッターボタンをタップします。

③写真が自動的に保存されます。

③写真が自動的に保存されます。


いかがでしょうか?
わかりやすい!と思いませんか?
このように、誰にでもわかる文章を書く技術が「テクニカルライティング」なのです。

テクニカルライティングを知ることで、マニュアルにも少し興味を持って頂けたでしょうか。
普段はあまりマニュアルを読まない方も、これを機にぜひ読んでみてください。