Vol.171


キーワード: 耐光インキ 退色 顔料

色が長持ち 耐光インキ
夏は退色に要注意。耐光インキでいつまでも美しく。
印刷物の色はなぜ落ちる?外的要因と戦うインキづくり。

街のポスターや看板で、色が褪せているものを見たことはありませんか。
印刷物の退色、その主な原因は、太陽光による紫外線などのエネルギーです。
色によっては、真夏の丸一日で色がなくなってしまうこともあります。
退色は、色を成り立たせる顔料の構造が破壊される現象です。
洗濯物を洗うように、色だけが抜け落ちていると考えがちですが、
実際には、ある色であったものが別の物質に変わってしまうということです。
一般には濁った色より鮮やかな色、蛍光色のような色ほど変化しやすいといわれています。

色が長持ち 耐光インキ
色が長持ち 耐光インキ

街のポスターや看板で、色が褪せているものを見たことはありませんか。
印刷物の退色、その主な原因は、太陽光による紫外線などのエネルギーです。
色によっては、真夏の丸一日で色がなくなってしまうこともあります。
退色は、色を成り立たせる顔料の構造が破壊される現象です。
洗濯物を洗うように、色だけが抜け落ちていると考えがちですが、
実際には、ある色であったものが別の物質に変わってしまうということです。
一般には濁った色より鮮やかな色、蛍光色のような色ほど変化しやすいといわれています。

顔料開発からはじまるインキづくり


耐光インキは、太陽光をはじめとした光の影響を受けにくいようにつくられたインキです。
単純な計算では、通常のプロセスカラーインキより4倍、6倍、12倍も強いものまであります。
意外に思われる方も多いのですが、通常のインキに何らかの耐性成分を混ぜてつくるわけではありません。
例えば、赤色の耐光インキの顔料は、まず「赤を発色」することが条件で、なおかつ、
「太陽光への耐性」が強い新たな顔料を開発したり、研究により探し出すなどします。
つまり、同じ赤色であっても、通常のインキ顔料と耐光インキの顔料では、化学的にいえば全く別の物質なのです。

色が長持ち 耐光インキ

CとKの耐光性インキはない


プロセスカラー「C」のおおもとは、フタロシアニンという成分です。
この成分の化学式は血液のヘモグロビンや葉緑素にも似ていて、化学的に非常に強固です。
血液や植物細胞がそうであるように、太陽光などの外的影響を極めて受けにくいことが特徴。
すなわち、それ以上耐性を高める必要がないため、「C」の耐光インキは存在しません。
また、プロセスカラーの「K」のもとはスス、炭素です。小学生のころ、元素周期表で習ったとおり、
炭素はそれ以上分解されません。
もちろんインキとしても変化しにくいため、耐光インキの必要がありません。

色が長持ち 耐光インキ

耐光インキは、屋外ポスターや商品パッケージなど、長期使用が想定される印刷物によく使われます。
次号では、使用例や太陽光対策だけではない、さまざまな種類の耐性インキについてご紹介します。


※プロセスカラーとは、 印刷物において基本となる4色(Cシアン・Mマゼンタ・Yイエロー・Kブラック)の
インキの組み合わせによって色を表現すること、またそのようにして表現された色のこと。

協力:© 2022 東洋インキSCHD株式会社

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