Vol.151


キーワード: 見返し 上製本 並製本

大切な本には「見返し」を
「見返し」その存在が高級感を出し、耐久性もアップする
「見返し」と聞くと、裁縫が得意な方は襟ぐりや袖口を補強する布を思い浮かべるかもしれませんが、
印刷・製本でいう見返しとは表紙と本文をつないで補強する紙のことをいいます。

ご存じのように、製本とはバラバラな紙をまとめて表紙をつけ、本にすることです。
ページの多い書籍などの製本には、別仕立ての表紙(ハードカバー)で
本文をくるむ「上製本」と簡易に綴じられた「並製本」があります。
上製本は記念誌や卒業アルバムなどに、並製本は雑誌やカタログなどに多く用いられます。

上製本を作る際に、糸綴した本文と表紙を寒冷紗(木綿やナイロンを粗目に平織りした丈夫な布)などで合体し、
その接合部分の見た目向上と補強のために、本文よりも厚手の丈夫な紙を貼ります。これが「見返し」です。

大切な本には「見返し」を
大切な本には「見返し」を

ご存じのように、製本とはバラバラな紙をまとめて表紙をつけ、本にすることです。
ページの多い書籍などの製本には、別仕立ての表紙(ハードカバー)で
本文をくるむ「上製本」と簡易に綴じられた「並製本」があります。
上製本は記念誌や卒業アルバムなどに、並製本は雑誌やカタログなどに多く用いられます。

上製本を作る際に、糸綴した本文と表紙を寒冷紗(木綿やナイロンを粗目に平織りした丈夫な布)などで合体し、
その接合部分の見た目向上と補強のために、本文よりも厚手の丈夫な紙を貼ります。これが「見返し」です。

見返しは本文2ページ分の大きさで、表紙の裏側(表2、表3側)に貼り合わせる部分を「見返し紙」、
もう一方の本文とは貼り付けられていない側を「見返しの遊び」と呼びます。
また、表2側の見返しは「表見返し」、表3側の見返しは「裏見返し」と呼び、区別することもあります。

見返しをつけるメリットは、表紙と本文の接着力が補強され耐久性が増すこと。
そして色紙や特徴ある紙を見返しとして使うことで、高級感を演出できます。
上製本では表紙の用紙(もしくは布など)を内側に折り返しているため、そのままでは見栄えが良くありません。
見返しは折り返し部分を隠す役割も兼ねており、触れてみると小口部分が膨らんでいることがわかるでしょう。

並製本であっても、上述のような高級感や耐久性のメリットを求め、見返しをつけることがあります。

参考書やアルバムなど、長期にわたって利用するものには、見返しつきのものを選んでみてはいかがでしょうか。


大切な本には「見返し」を

大切な本には「見返し」を

「Vol.151 レイアウトによる印象の違いについて」の
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