Vol.69


キーワード: 光触媒塗工紙

空気をキレイにするマンスリーアップ
紙の役割がまたひとつ増えました。キレイな空気を生み出す光触媒塗工紙。
空気清浄機や消臭剤の使用が一般的になり、いまや多くの人が、空気の質にこだわっています。
そして、こうした役割は紙にも求められるようになりました。
今回は空気をキレイにする紙、光触媒塗工紙をご紹介します。

(今回のマンスリーアップ「印刷版」は光触媒塗工紙を使用しています)

古来よりあらゆる生物が、太陽の光により、多くの恩恵を享受してきました。

その代表的なもののひとつに光合成があります。
これは植物が持つ葉緑素が、太陽の光を利用して、二酸化炭素と水から酸素とデンプンを作り出す仕組み。
この葉緑素のように、光を利用して化学反応を促進するものを光触媒と呼びます。

空気をキレイにするマンスリーアップ
空気をキレイにするマンスリーアップ

(今回のマンスリーアップ「印刷版」は光触媒塗工紙を使用しています)

古来よりあらゆる生物が、太陽の光により、多くの恩恵を享受してきました。

その代表的なもののひとつに光合成があります。
これは植物が持つ葉緑素が、太陽の光を利用して、二酸化炭素と水から酸素とデンプンを作り出す仕組み。
この葉緑素のように、光を利用して化学反応を促進するものを光触媒と呼びます。

光触媒のひとつに二酸化チタンがあります。
二酸化チタンに光を当てると化学反応が起こり、空気中の有機化合物やシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド、
タバコの臭いの成分であるアセトアレデヒドを分解するため、室内の生活臭を取り除くことができるのです
(光エネルギーであれば、太陽光でも蛍光灯の照明でも効果があります)。

この二酸化チタンの特性を印刷用紙として利用したのが、光触媒塗工紙になります。

ふすま紙など、これまでにも二酸化チタンを紙の原料に混ぜて作られていた紙はありました。

しかし、従来の方法では大量の二酸化チタンが必要となります。
さらに光触媒効果は光が当たる部分にしか化学反応を起こさないため、表面以外の二酸化チタンがムダになっていました。

そこで製紙メーカーが、紙の両面に光触媒層をコーティングすることを考案。
こうして印刷用の光触媒塗工紙が開発されたのです。

たとえばカレンダーを光触媒塗工紙で印刷した場合、室内に掛けておくだけで消臭効果を表します。
パッケージなら抗菌効果により、常にクリーンな表面を維持できます。屋外ポスターなら、大気浄化にもつながります。

ただし、光触媒塗工紙は、インキの載っていない白いコーティング面が多いほど効果を発揮します。
つまり紙の特性を活かすには、ホワイトスペースを活かしたデザインが求められます。
また、光をよく受ける環境での利用が必須です。

■光触媒の5つの機能

1.大気浄化
空気中の窒素酸化物や硫黄酸化物、ホルムアルデヒドなどの有害物質を除去します。

2.脱臭
アンモニアやアセトアルデヒド、硫化水素など悪臭のもとになる物質を分解します。

3.浄水
テトラクロロエチレン、トリクロロエチレンなどの、水中に溶解した汚染物質を分解します。

4.抗菌
表面に付着した細菌を分解して除去。抗菌・殺菌作用を発揮します。

5.防汚
表面についた汚れの元となる油分を分解することで、汚れを防ぐことができます。


過ごしやすく、キレイな環境に対する人々の要望は、ますます高まっています。
臭気成分を分解し、空気清浄化を促進する光触媒塗工紙。その存在価値は、今後さらに高まっていくでしょう。

セザックスでは、森のリサイクルに積極的に取り組んでいくため、FSC認証を取得。
これにより私たちのつくる印刷物に、FSCマークを刷り込むことができるようになりました。

FSCマークについて、より詳しい情報をお求めのお客様は、お気軽にお問い合わせください。

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