Vol.167


キーワード: スミベタ インキ CMYK

黒のトリセツ
「黒」で変わる、印刷表現の可能性
文字が透ける?版がズレる?使い方に要注意

文字や線を描くのに◎ ➡ スミベタ

「スミベタ」は、K100%(黒一色)のみを使用し、紙の白地に黒い本文というケースでは、
ほとんどの場合スミベタが使用されています。
ただし、色の中に黒文字をあしらうような場合には、K、C、M、Yの順番で印刷されるため、
Kの上に刷り重ねた色(オーバープリント、のせ)がわずかに感じられる現象が起こります。
特に色ベタの中に太い黒文字といったデザインでは目立ちやすく、この場合、色版を文字の形を抜いた版
(抜き合わせ)にして印刷するのが良策となります。ただし、「見当ズレ」に対して印刷時の工夫が必要です。

黒のトリセツ
黒のトリセツ

文字や線を描くのに◎ ➡ スミベタ

「スミベタ」は、K100%(黒一色)のみを使用し、紙の白地に黒い本文というケースでは、
ほとんどの場合スミベタが使用されています。
ただし、色の中に黒文字をあしらうような場合には、K、C、M、Yの順番で印刷されるため、
Kの上に刷り重ねた色(オーバープリント、のせ)がわずかに感じられる現象が起こります。
特に色ベタの中に太い黒文字といったデザインでは目立ちやすく、この場合、色版を文字の形を抜いた版
(抜き合わせ)にして印刷するのが良策となります。ただし、「見当ズレ」に対して印刷時の工夫が必要です。

黒のトリセツ▲オーバープリント例

黒のトリセツ▲スミベタ抜き合せ

豊かな深み表現 ➡ リッチブラック

「リッチブラック」は一般に、C50%、M40%、Y40%、K100%というインキの掛け合わせによって表現されます。
スミベタに比べ、広範囲を塗り潰すデザインに適しています。
反面、見当ズレが起きやすく、可読性が求められる本文などの文字や、細かいデザインには不向きといえます。




CMYK100%は使わない? ➡ 4色ベタ

「4色ベタ」はCMYを100%で掛け合わせた黒にKを掛け合わせて真っ黒を表現するものです。
しかしインキを大量に使用するため、トラブルを引き起こす原因になりやすく、特別な事情がない限り
印刷に使われることはありません。一般にCMYKのインキ濃度の合計は340%以下が推奨されます。




制作時にモニターでイメージしていた黒がそのまま印刷で再現できるわけではありません。
用紙の地色やインキに対する紙の性質など、様々な条件で異なってくるため、本紙による色校正を行うことをおすすめします。
また、リッチブラックの使用に関しても、印刷会社にご相談いただければバランスの良いインキの配合をお伝えできます。
ぜひ今後、印刷物の制作をお考えの際にご参考ください。

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