Vol.105


キーワード: 針とび あてとび 見当ずれ(版ずれ)

位置合わせが狂ってしまう、とっても困った現象です。
ズレの原因は「針とび」と「あてとび」
一般的にはあまり馴染みがない言葉「針とび」と「あてとび」。
これは絵柄の印刷位置がズレてしまい、印刷物を正しく仕上げることが困難になるトラブルです。
今回は、この現象についてご紹介します。

印刷や製本では、位置合わせがとても重要。

たとえばカラー印刷は、CMYKの4色が髪の毛一本分でもズレると、絵柄がにじんだり、ぼけて見えてしまいます。

いわゆる「見当ずれ(版ずれ)」という現象で、見たことがある方もいるのではないでしょうか。

位置合わせが狂ってしまう、とっても困った現象です。
位置合わせが狂ってしまう、とっても困った現象です。

印刷や製本では、位置合わせがとても重要。
たとえばカラー印刷は、CMYKの4色が髪の毛一本分でもズレると、絵柄がにじんだり、ぼけて見えてしまいます。

いわゆる「見当ずれ(版ずれ)」という現象で、見たことがある方もいるのではないでしょうか。

また絵柄は正しく印刷されているものの、印刷される場所がズレるというトラブルもあります。
ご存じのように印刷機はコピー機とは異なり、仕上がりサイズよりも一回り大きい用紙を使用。
絵柄の周囲の余白には機械が用紙を爪でくわえて印刷胴に送り込むのに必要なスペースが取られており、
その他に折りや断裁の位置の目安になるトンボ、品質管理の一助になるカラーパッチなども付けられています。
もし絵柄が用紙ごとに違う場所に印刷されていたら、折りや断裁を一度にまとめて行うことができません。

こうした現象を防ぐため、印刷機には「針」と「前あて」というガイドが付いています。
この2つのガイドが、用紙に対する印刷の基準点を設定。用紙と絵柄の位置を常に一定に保つことができるのです。


位置合わせが狂ってしまう、とっても困った現象です。


針とび・あてとび

ではガイドがあるのに、なぜ絵柄のズレが発生するのか。その原因は「針とび」と「あてとび」です。
印刷機の調整不良や用紙の紙クセ、静電気の発生等で針側の紙端から絵柄までの位置が一定せず、
左右方向にバラツキが生じる現象を「針とび」、同様の理由で前あてに用紙がきちんと接触せず、
くわえ側の紙端から絵柄までの位置が天地方向にズレることを「あてとび」と言います。
これらの現象が発生すると印刷された絵柄の位置が一致せず、印刷物を正しく仕上げることができなくなるというわけです。

弊社では、より良い印刷物を作るため、印刷機の整備や印刷中の確認作業はもちろん、針部分に独自の針マークを設置。
製本工程での基準点がより明確になるように工夫をしています。



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