Vol.99印刷キーワード: 凹版印刷 グラビア印刷

グラビアアイドルから包装紙まで。

美術印刷や紙幣、包装紙などで活躍。深みのある濃淡が特徴の凹版印刷。

繊細でしなやかな線が魅力の銅版画。有名な池田満寿夫さんや山本容子さんの作品が好きな方も多いのではないでしょうか。
この銅版画、実は凹版印刷の仕組みで作られているのです。今回は、凹版印刷についてご紹介します。

凹版印刷とは、印刷版の表面に画線部となる凹部を作り、そこにインキを詰めて被転写物(用紙など)に写し取る印刷方法です。

凹部の深さやサイズにより、インキの量をコントロール。網点の大小によって濃淡を表現するオフセット印刷とくらべて、インキ量の調整幅が大きいため、深みのある繊細な調子を再現することが可能です。この微細な線が表現できるという特徴により、美術印刷や紙幣の印刷などにも用いられています。

凹版印刷の中でも代表的なものと言えば、グラビア印刷です。

鉄製シリンダーに銅メッキを施したものが、グラビア印刷の印刷版になります。ここに電子彫刻機で画線部を彫り込み、さらにクロームメッキすることで耐刷性を持たせます。そしてシリンダーにフィニッシャーロールで均一にインキを塗布。非画線部のインキをドクターという刃で掻き落としてから、圧胴で押えてロール紙やフイルムにインキを転写して印刷します。

凹版印刷のしくみ

オフセット印刷や活版印刷に較べ版の安定性が高く、高速・大量印刷が可能です。その反面、印刷版を作るコストが高価になるため(画線部を作る手間と金属素材が必要)小ロットの印刷には向きません。

グラビア輪転印刷機には、書籍用と包装用の2つの種類があります。

書籍用のグラビア印刷機は、両面印刷機構や折機構を組み込んだ大掛かりな設備で、所持するのは大手印刷会社に限られます。一方、包装用のグラビア印刷機は小型の物から広幅の物までバリエーション豊富。各種包装用フイルムや包装紙の印刷に広く使われています。

グラビアと聞くと、雑誌や週刊誌のカラー写真ページに掲載されている女性アイドルを思い浮かべる方もいるかもしれません。彼女たちをグラビアアイドルと呼ぶ理由は、こうした写真ページがグラビア印刷で刷られていたからです。

出版・印刷業界では、写真主体のページをグラビアページと呼ぶことがあります。しかし近年ではオフセット印刷の技術が大きく進歩。雑誌のカラー写真ページの多くが、オフセット印刷による「グラビアページ」へと変わりつつあります。

印刷物によって、最適な印刷方法は異なります。より詳しいことが知りたい方は、弊社営業までご相談ください。

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