Vol.55制作キーワード: PDF/X

PDFにも国際基準を。

印刷用入稿データも、グローバルスタンダードの時代です。

印刷ワークフローデジタル化において、PDF/Xは避けては通れない課題のひとつ。
いま、印刷に適したPDFとして、PDF/Xが大きな注目を集めています。

ウェブ上の商品カタログやプレスリリースのダウンロード、社内や取引先とのデータのやり取りなどで、普段から何気なく利用しているPDF

PDFとは、データ作成に使われたアプリケーションやプラットフォームを問わず、オリジナル通りにデータを再現できるファイルフォーマットのことです。

PDFは登場以来、印刷用入稿データとしての役割を期待され続けてきました。
しかし、あらゆるデータをPDFにすることができる、という汎用性の高さが入稿データとしては混乱を招くこととなります。

そこで、印刷用に特化したガイドラインを設けたものが、PDF/X(Portable Document Format eXchange)です。

名前だけ見るとPDFの新しいバージョンのようですが、PDF/XはPDFの規格のひとつ。
入稿の際、トラブルになりやすいカラーやフォント、トラッピングなどの要素を確定したものです。

PDF/Xの仕様はISOにより規定され、世界標準の基準となっています。

ひとくちにPDF/Xといっても、PDF/X1-aPDF/X3PDF/X-Plusなど、用途に応じていくつかの規格があります。

たとえばPDF/X1-aの場合、「PDFのバージョンは1.3」、「CMYKおよびスポットカラーを使用」、「フォントが埋め込まれている」、「トラッピングの有無を記載する」、などの制約が定められています。

PDF/Xといえば、このPDF/X1-aが日本国内で最も普及しており、一般的な存在。
印刷用入稿データのスタンダードになりつつあります。

PDF/X1-aのメリットは、フォントの有無やアプリケーションのバージョンの違いなどによる出力結果の変化がないため、データチェック作業の軽減が可能になることです。

ただ安全性が高い反面、完璧なデータで入稿しないと、画像の解像度が足りず印刷物の写真が粗くなるなど、品質保証面での注意点も少なくありません。

今後は、RGBにも対応できるPDF/X3、PDF/X1-aの弱点を克服したPDF/X-Plusへと、PDF/Xの可能性が広がっていくと思います。

印刷ワークフローデジタル化において、PDF/Xはますます重要になってくるでしょう。

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