Vol.40


キーワード: オフセット印刷

意外と知らない!?印刷の基本、オフセット印刷。
偶然の出逢い、反発しあってキレイになる。
もちろん印刷にも、高精細があります。
「オフ」は版からブランケット胴へ。「セット」はブランケット胴から紙へ。
この「オフ」と「セット」のプロセスが基本。
今回はもっとも一般的な印刷方法、オフセット印刷についてご紹介します。

ほとんどの印刷物は、100年前に誕生したある技術がなければ、今日ありえませんでした。

その技術とは「オフセット印刷」。
現在、印刷物の80%以上に利用されている印刷方法です。

そもそもオフセット印刷の誕生は、偶然のミスがきっかけでした。
石版印刷機を操作していた工員が、誤って紙をはさまずに機械を動かしてしまったことで、
石版のインキは圧胴に張ってあるゴム布面に付着。続いてはさんだ紙の裏面にそのまま移って印刷されたのです。

それを見たルーブルは、直接印刷するよりも裏面の印刷の方が精巧に細部まで刷れていることに気づき、
オフセット印刷の原理を完成させたのです。 1904年のことでした。

意外と知らない!?印刷の基本、オフセット印刷。
意外と知らない!?印刷の基本、オフセット印刷。

ほとんどの印刷物は、100年前に誕生したある技術がなければ、今日ありえませんでした。

その技術とは「オフセット印刷」。
現在、印刷物の80%以上に利用されている印刷方法です。

そもそもオフセット印刷の誕生は、偶然のミスがきっかけでした。
石版印刷機を操作していた工員が、誤って紙をはさまずに機械を動かしてしまったことで、
石版のインキは圧胴に張ってあるゴム布面に付着。続いてはさんだ紙の裏面にそのまま移って印刷されたのです。

それを見たルーブルは、直接印刷するよりも裏面の印刷の方が精巧に細部まで刷れていることに気づき、
オフセット印刷の原理を完成させたのです。 1904年のことでした。

オフセット印刷では凸版や凹版でなく、画線部分が油性、非画線部分が水性になった平らな版を使用します。


まず版全体に水を与えることで、油性である画線部分は水をはじき、次いでインキをのせると、
インキはこの画線部分にのみに付着。


このように水と油の反発力を使い、インキを化学的にコントロールします。
そして刷版から柔らかいゴム等で作られたブランケット胴に文字や画像を転写(off)し、
ブランケット胴から紙に転写(set)します。


この工程がオフセットという名の由来になっています。



オフセット印刷に使われる印刷機は大別すると、平判の紙に印刷する枚葉機と、
ロール状の紙に連続して印刷する輪転機があります。

オフセット枚葉印刷は平台印刷とも呼ばれ、紙をあらかじめ使用寸法に合わせて刷るため、
A系列やB系列あるいは特殊なサイズにも対応できます。


オフセット輪転印刷は、巨大なロールペーパーを使用し、短時間で大量部数を刷り上げます。
新聞などの印刷に使われ、ニュース番組のイメージ映像として使用されることも。
報道をテーマにした映画やドラマでは、「輪転止めろ!」などというセリフとともに登場するシーンをご記憶の方も多いのでは?


普段私たちが目にする印刷物は、ほぼオフセット印刷が用いられています。


発色がよく、細かな線や柄まで表現できることから幅広く普及。
他にも印刷スピードが速い、どんな紙にも印刷できる、版材など比較的安価のためコストを抑えることができる、
版の図柄が実際の印刷物と同じで見やすいなど、様々な利点があります。


もっとも一般的なオフセット印刷ですが、その仕組みまでご存知の方は少なかったのではないでしょうか。


オフセット印刷の工程を理解することで、見慣れたポスターやパンフレットなどが少し新鮮に見えるかもしれません。

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