Vol.39制作キーワード: カラーマネジメントシステム

カラーマネジメントで、印刷はさらに進化する。

色を管理する、プロファイルというものさし。

モニターで、デジタルカメラで、印刷物で。同じものなら、たとえ何で見ても同じ色。それは当たり前のようで、難しいことなのです。
今回は、異なる色域を持つもの同士の色を合わせるカラーマネジメントについてご紹介します。

今日、あなたが着ているシャツやジャケットが、どんな感じの色に見えるか、周りの人に尋ねてみてください。

誰が見ても同じ色のはずなのに、表現の仕方は文字通り十人十色。
この色表現のあいまいさが、印刷ワークフローにおいては長らく課題とされてきました。

入力・表示・出力・印刷と、印刷物を作るうえで関わってくる各機器によって、色の処理方法は違います。
つまり機器により色の再現の仕方が異なっているのです。

このためモニターの色とプリントしたものの色が違ったり、デザインの時と印刷物とで色が変わったり…。
同一方式の4色印刷機でさえ、機械が異なれば微細な色の違いが発生します。

現在、デジタルカメラの液晶ディスプレイからパソコンのモニター、プリンタ、デジタルプルーフの出力紙、そして印刷という工程の中で、多くの人がどのポイントでも色を確認することができます。

スピードアップ、コストダウンを図った印刷のデジタル化ですが、これまで熟練した色再現のプロが行っていた作業がオープンになった反面、色指示に関するコミュニケーションエラーが発生するようになりました。

そこで、異なる機器であっても、表示や出力される色が同じに見えるように、色を管理しようとするカラーマネジメントシステムに注目が集まり始めました。

印刷物の色とプリンタの色を合わせるカラーマッチング(色合わせ)と勘違いされがちですが、「カラーマネジメント」とは入力から印刷までの全行程で、色をどのようにコントロールするのかを標準化し、管理していくことをいいます。

初校から最終の印刷物の色が確認できる、
色校正のやり取りが減り納期短縮につながる、
色の修正が確実に反映される…など、
そのメリットは大きなものがあります。

カラーマネジメントで一貫した色管理を行うためには、まず印刷の最終段階を想定した印刷基準プロファイルを用意する必要があります。

各印刷会社が自社でこのプロファイルを作成するか、業界標準のプロファイルを制作側と印刷側で合意をもって運用するか。

理想は前者ですが、膨大なプロファイルの管理は容易ではないため、業界標準の印刷基準プロファイルをベースに、ケースやクライアントに合わせて微調整する方が現実的だと言えるでしょう。

印刷物を作成する過程において、色に関する管理・運用を意味するカラーマネジメント。
しかし、それはひとつのアプローチにすぎません。

カラーマネジメントの本当の効果は、色の管理を通して業務の効率化・コストダウン・安定した品質の確立など、印刷工程デジタル化のメリットをより引きだすものなのです。

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