Vol.34制作キーワード: カメラ

私たちを魅了する写真とカメラの世界。

シャッターを押して風景を切り取る。
それは昔から続く、人の楽しみのひとつです。

雑誌の付録や授業の実験で、ピンホールカメラを作った記憶はありませんか。
古くから人間は、目に映る風景を留めておきたいという願望を持っていたようです。

カメラ・オブスキュラというカメラのルーツになった装置は、紀元前からあったと言われています。

この装置は、箱に開けた小さな穴から景色を逆さまに写し撮るピンホールカメラと同じ原理。

カメラ・オブスキュラとはラテン語で「暗い部屋」を意味し、暗い部屋に映る風景を見る装置でした。

元来、画家たちが紙に映った像をトレースするために用いてきたカメラ・オブスキュラでしたが、1826年フランスのニエプス兄弟が像の固定化に成功します。

しかし、世界初の写真は露光に数時間かかるうえ、鮮明な画像を定着できるものではありませんでした。

その後、銀板写真法、湿板写真法、乾板写真法といったさまざまな写真技術が発展し、1888年、現在のようなロール型フィルムを使用した「コダック」(イーストマン・コダック社)が登場。
1925年には、「ライカA型」(エルンスト・ライツ社)が発表され、一般にもカメラが普及していきます。

その後、二眼レフカメラが登場し、一眼レフカメラが台頭。
コンパクトカメラ、インスタントカメラ、レンズ付フィルムなど、さまざまな種類のカメラが発売されます。

そして20世紀末になるとデジタルカメラが誕生。

それまで常識だったフィルムが必要なくなり、撮ってすぐ確認できる利便性から、多くの人に受け入れられました。

デジタルカメラは携帯電話にも搭載され、撮影する楽しみは多くの人に浸透していきます。

近年では、技術の進歩による画質の向上と価格の低下により、デジタル一眼レフカメラが人気を集めています。

カメラの主流がデジタルに移行していくに従って、撮影を楽しむ人の裾野は確実に広がっているようです。

デジタルカメラの普及により、印刷のワークフローも変わりつつあります。

現在、ほとんどの印刷物はデジタル環境で制作されているため、画像がデータの状態になっているデジタルカメラは合理的な写真ソースです。

しかし、デジタルならではの悩みもあります。

たとえば、画像データをRGBからCMYKへ変換する際、色合いがイメージと違ってしまうこと。
この場合、金属製品ならカチッとした質感を出すためシャープネスをかけるなど、写真の使用目的を考えて色調補正をする必要があります。

また支給データによっては高度な画像補正が難しいケースもあるため、あらかじめ撮影・制作側で使用意図にそった絵づくりをしておくことも重要です。

まだまだデジタルカメラを取り巻く環境は発展途上。
技術進歩のメリットを活かすためには、積極的に活用して、より有効な仕組みづくりをしていくことが不可欠です。

新たな楽しみを提供してくれるデジタルカメラ、アナログ特有の面白さが受けているフィルム式カメラ。
ケースに合わせて使い分けることで、写真をより楽しむことができます。

今後、さらに革新的な写真の楽しみ方や、技術が生まれるかもしれません。

まだまだ奥が深い写真とカメラの世界。
古くから続くその魅力は、これからも私たちを魅了していくことでしょう。

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