Vol.26デザインキーワード: 寒色 暖色

色がもたらすいろいろな心理効果。

あなたが好きなその色、本当にあなたに似合っていますか?

辞書を開くと“色”のつく言葉はたくさんあります。意味も多彩ですが、その心理面に与える効果や錯覚もさまざま。
今回は色にまつわる話をいろいろとご紹介します。

赤文字で示されたSALEの札。
遠くからでもよく目立ち、デパートやスーパーなどでワゴンに並ぶ特価品に引き寄せられた経験のある人も多いと思います。

赤は「バーゲンの色」とも言われ、興奮作用や注意を引く効果があるため店頭はもちろん、チラシなどにも使われます。
しかし赤字で値段が表記されていても、定価と変わらないこともありますので、反射的にお値打ち価格だと勘違いしないよう、注意が必要です。

また自分を奮い立たせるために赤色のネクタイをするビジネスマンもいます。

これは、赤に情熱や活動なイメージ、さらに心理効果もあるためです。

色にはそれぞれ連想させるイメージや心理面に及ぼす効果があり、白衣は清潔さや知性を感じさせ、ブルーのパッケージに入った飲料水は冷たくスッキ リとしたおいしさを連想させます。

このように色の持つ力やイメージはコーポレートカラーとしても効果的に使われています。

例えば、銀行の場合。

活動的でエネルギッシュな印象を与える赤色をイメージカラーにするT銀行。
几帳面、誠実さのイメージがあるブルーを使ったM銀行。
赤と金色が躍動感と高級感を連想させるU銀行。
若々しさ、信頼感を感じさせるグリーンのMS銀行。

差別化や企業イメージの面から同業種間でも、さまざまな色が使われています。

この他にも赤のブランドイメージを持つ炭酸飲料、グリーンのコンビニエンスストア、オレンジの婦人バッグメーカーなど数々の企業や商品が独自の色を持っています。

色は使い方ひとつでいろいろな効果を生み出します。

まずは「寒色」と「暖色」。

寒色はブルー系統の色で冷たさや寒さを感じる色です。

暖色は赤や黄色系統の色で暖かさを感じる色。

寒色系の色を多用したインテリアと暖色系の色を多用したインテリアでは、心理的な温度差を感じます。

さらに寒色と暖色は時間感覚にも影響を与え、気持ちの落ち着く寒色系は時間を短く感じるのに対し、心拍数を高める暖色系では実際より長く感じます。

そのため待合室では寒色系を、回転率を上げたいファーストフード店などでは暖色系が意図的にレイアウトされている所もあります。

そして色は重さも感じさせます。黒や紺などの色は重たく感じ、白やパステル調の色は軽く感じるのです。
髪の色を表す時などにもよく使う表現だと思います。

また明るい色は膨張して見え、暗い色は締まって見えることもあります。

これらのことを頭に入れて、服装のコーディネートを考えてみるのも楽しいかも知れません。
とはいえ、なかなか難しいのですが…。

他にも周りにある色の影響を受けて、実際とは異なった色に見える対比という現象があります。

例えば黒色を背景にした灰色は明るい色に感じるのに対して、同じ灰色でもホワイトを背景にすると暗く見えます。

心理面にさまざまな影響を与える“色”。
今後ますますその効果が認められてくるでしょう。

企業や商品のブランドイメージを作ったり、各種印刷物を作る際には色の効果的な使い方を考えて制作したいものです。

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