Vol.16印刷キーワード: 顔料 ビヒクル 補助剤 大豆油インキ

大豆油インキ、環境問題への貢献

しずくをかたどったアメリカの国旗と“SOY”の文字。
それは大豆油インキを使用した印刷物につけられる称号です。

大豆油インキの普及。このことは利益や合理性を追求してきた社会が、環境や人に対するやさしさを、優先的に考えるようになってきた証です。
今回はインキについて、環境保護の視点から考えます。「やさしさ」のさらなる浸透を願って。

毎日配達される新聞や折り込みチラシ。
目にふれ、手にすることが多い雑誌、カタログ、ポスター。

私たちは各種多様な印刷物に囲まれて暮らしています。
生活に密接な関わりがあるだけに、環境や健康への影響が気になるところです。

しかし、実際に印刷物、特にインキについて考える機会は少ないのではないでしょうか。

さて、インキにはどのような成分が含まれ、環境にはどのような影響があるのでしょうか?

印刷インキは、「顔料」・「ビヒクル」・「補助剤」の3つの要素からできています。

その中で、環境上問題になるものが「ビヒクル」です。

本来ビヒクルは、インキがスムースに紙に付くよう橋渡しをしたり、被膜を作って水から顔料を守ったり、印刷物に光沢を出す等の役割があります。

しかし、ビヒクルに使われている石油系の溶剤が揮発性有機化合物を含んでいるため、大気汚染や人体への影響が心配されていました。

一方1970年代以降、アメリカではオイルショックの経験から石油だけに頼らず、植物油系溶剤に切り替えようと研究が始まりました。

そこで誕生したのが大豆油(SOY)インキです。

大豆油インキに変えることで、石油などの化石燃料の枯渇問題に加えて、燃やすことで発生する二酸化炭素による地球温暖化、有機溶剤が印刷現場などで働く人に与える負担などを小さくすることができます。

また、従来のインキと比べて発色が良く、被膜強度も強いため色が落ちにくいという特性があります。
リサイクル面においても、インキと紙が分離しやすいため、再生紙化にも適しています。

これまで、大豆油インキは乾燥が遅く使いづらいと言われてきましたが、メーカーの努力の甲斐もあり、ほぼ改善されてきています。

積極的に使っていこうという姿勢が、技術革新のペースを速めたと言えるでしょう。

大豆油インキの生まれたアメリカでは、公文書の印刷は大豆油インキを使用することが法律で定められました。

すでに政府機関や新聞社などの印刷物にも使用されています。

普及に努めてきた米国大豆油協会は、大豆油インキを使用した印刷物であることを示すため、世界共通のマーク「ソイシール」を作りました。

つまり、ソイシールを表示することは、環境問題に取り組んでいることを世界にアピールすることにもなるのです。

マンスリーアップは毎号リーフレット版を印刷しており、ソイインキを使用しています。リーフレット版の紙面をPDF化したPDF版の裏面にソイマークがついていますので、ご覧になってみて下さい。

セザックスはISO14001の認証取得をはじめ、環境問題にも積極的に取り組んで参りました。

インキメーカーのSOYインキ開発に際し、印刷適性面の技術協力を行っているのもこうした考えのあらわれです。

古紙再生紙の使用と大豆油インキによる印刷。
私たちは環境への配慮製品をおすすめしています。

「vol.16 大豆油インキ、環境問題への貢献」のPDF版はこちら