Vol.130 | 制作 | キーワード:サムネイル |
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カンプにサムネイル。それって、なに!?
絵に描くと、わかりやすい。そんなときに便利なサムネイル。
サムネイル、ラフスケッチ、カンプ。なんとなく使っているけれど、違いがいまひとつわからなかったりしませんか。
大きさやプロセス、完成度や使い方によって変わる、デザインスケッチのおはなしです。

サムネイル【thumbnail:thumbnail sketch】
親指のつめ、それほど小さなデザインスケッチを指します。アイデアレベルの段階で、情報や素材を整理し、デザインの方向性を明らかにすることが目的です。
ディレクターがサムネイルを描いて、デザイナーがそれを元にラフスケッチに進めたり、カメラマンや他のスタッフとの打ち合わせに使ったりします。言葉や文字ではなかなか伝わらないことでも、小さな絵が1枚あるだけでお互いの理解を促すのに役立ちます。
お客様との打ち合わせ時にも、「おっしゃっていることは、こういうことですね」のように、絵を描いてその場で確認できると進行がスムースです。いずれにしても、手描きの小さなスケッチ。デザイン実作業のスタートにあたります。
ラフスケッチ【rough sketch】
ラフスケッチ、あるいは単にラフとも呼ばれます。完成度はサムネイルとカンプの間。大きさは原寸になるのが通常で、細部は詰められていない段階です。写真の大きさや配置、文章量や書体など、コンセプトに基づくデザインのおおまかな方向性が確認できるものになります。
サムネイルが手描きなのに対し、ここからはPCを使用するのが一般的です。この段階でお客様に確認していただくこともあれば、カンプに進めるための前段階として、社内での確認用に使われることもあります。
デザインカンプ【comprehensive layout】
英語のcomprehensive layoutの略。それがカンプです。包括的な、総合的な、理解しやすい、わかりやすいなどの意味を持つ形容詞です。
一般的にカンプと呼ぶのは、完成度の高いデザインスケッチを指します。制作物の仕上がりを提示するための完成見本。お客様が仕上がりを具体的にイメージできるよう、写真や図版、テキスト類もできるだけ完成に近いものを使用します。仮に本文はダミーであっても、訴求内容が伝わるよう、キャッチはコンセプトに基づいて書き起こされるのが通例です。
もちろん原寸、カラーが基本。方向性を確認するラフスケッチに対して、極めて完成度の高い、印刷に近い仕上がりになります。
いかがでしょうか。「サムネイルで打ち合わせしよう」とか、「次はラフで出して」「原稿がまとまっているからカンプでね」といった使い方ができます。