Vol.102マーケティングキーワード: AIDMA AISAS AISCEAS

変化する購買プロセス

「AIDMA」「AISAS」「AISCEAS」…、今さら聞けない購買プロセスの基本。

消費者の購買決定プロセスの基本と言えば、ご存知「AIDMA」。

近年、インターネットの普及により、「AISAS」「AISCEAS」という考えも定着してきました。

今回、おさらいの意味も込めて、これらの言葉の詳細についてご紹介します。

変化する購買プロセス

少しでもマーケティングを学んだことがある方なら、基本の「き」ともいえる「AIDMA(アイドマ)」。1920 年代にアメリカのサミュエル・ローランド・ホール氏が提唱した、消費者が商品を認知してから購入するまでのプロセスモデルです。

消費者は、宣伝などで商品に注意を向け(Attention)、その商品に興味・関心(Interest)を抱きます。そして商品の魅力を理解して欲しい(Desire)と思うようになります。その後、何度も企業の宣伝を目にすることで、商品のブランドを記憶(Memory)。店頭で購入という行動(Action)を起こすというモデルです。

実は「AIDMA」という考えが生まれる前、1898年にセント・エルモ・ルイス氏が消費者心理プロセスの元祖として「AIDA(アイーダ)」を発表しています。これは「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Desire(欲求)」「Action(購買)」を表した言葉。日本では「AIDMA」の方が有名ですが、アメリカでは「AIDA」の理論が現在でも広く利用されています。

21世紀に入り、インターネットが生活の中に浸透するにつれ、購買スタイルが大きく変化。「AIDMA」の法則では当てはまらない行動パターンが多く見られるようになりました。それに対応して電通が提唱したのが「Search(検索)」「Share(共有)」というプロセスを足した「AISAS(アイサス/エーサス)」です。ここには商品に興味を持った後に、検索し、購入後にシェアするという概念が入っています。

さらにインターネットでの購買行動をより細かく分類したモデルが、アンヴィコミュニケーションズ提唱の「AISCEAS(アイセアス)」です。これは「AISAS」の「Search(検索)」を深く掘り下げたモデル。検索プロセスで発生する「Comparison(比較)」「Examination(検討)」が盛り込まれているのが特徴です。

これらは消費者自ら情報を収集し、購入後の感想を発信できるようになったことにより、生まれたプロセスモデルだと言えるでしょう。ただし、すべての購買行動が「AISAS」や「AISCEAS」で語れるわけではありません。例えばおにぎりやドリンクのように購買頻度が高く、わりと低価格の商品に関しては購入前に検索したり、購入後に情報共有するケースは少ないと考えられます。その売り場にある商品の中なら、最良の物を選んで購入するという意味では「AIDMA」が有効だとされています。

その他、ソーシャルメディアの広がりに対応した消費行動プロセスモデル「SIPS(シップス)」、自社商品を購入するまでのプロセスを旅に例えた「カスタマージャーニー」など、さまざまな用語が誕生しています。インターネットが普及して20 年以上。今後も新たな購買プロセスが生まれるかもしれません。

AIDMA、AISAS、AISCEAS

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