Vol.100印刷キーワード: 孔版印刷 スクリーン印刷

身近なところで使われている孔版印刷

印刷できない物は、水と空気だけ!?目立たないけどよく利用されている印刷方式。

紙はもちろん、ガラスやプラスチック、金属、布など、あらゆる素材に印刷可能。
その特徴を活かして、身の回りのさまざまな物の印刷に利用されている孔版印刷についてご紹介します。

身近なところで使われている孔版印刷

学生時代に「ガリ版」で印刷したことがある方もいると思います。また一世を風靡した簡易印刷キットを使って、年賀状を作った経験がある方も多いのではないでしょうか。これらは孔版印刷という印刷方式を利用しています。

孔版印刷と聞いても、あまりピンとこないかもしれません。これは版に微細なあな孔を多数あけて画線部を形成し(メッシュ素材の目をつぶして非画線部を作る場合もある)、スキージ(へら)で圧力をかけることにより、孔を通過したインキを印刷素材に転写する印刷方式です。

孔版印刷の代表と言えば、スクリーン印刷。昔は絹の布を木枠に貼った版(スクリーン)を使用したことから、シルクスクリーン印刷、またはシルク印刷と呼ばれていました。現在ではポリエステルやナイロンなどの合成繊維や金属製のメッシュが版材に使用されています。

このスクリーン印刷は、アンディ・ウォーホールやロイ・リキテンシュタインの作品でも利用され、当初は芸術分野で広く普及しました。大量印刷や高精細印刷、短納期には不向きですが、版材に柔軟性を持たせることができるので、曲面ガラスや金属パネル、布、皮革、プラスチック等非常に幅広い素材への印刷が可能。今日ではビンやプラスチックボトルの表示、パッケージフィルムの表示、家電製品の表示の印字、車のウインドーの曇り止めプリントヒーター、クレジットカード、Tシャツの絵柄など多くの日常品への使用例があります。さらにICチップ、液晶や有機ELディスプレイ、燃料電池の電極の印刷など、最先端技術の分野にも活用されています。

オフセット印刷と比べ、あまり目立たないと思われがちですが、実は身の回りでよく利用されている、応用性の高い便利な印刷方式なのです。

孔版印刷のしくみ

「vol.100 身近なところで使われている孔版印刷」のPDF版はこちら